実は怖くない低用量ピル!海外では女性の3割が服用している事実

ピル

低用量ピルの日本での内服率は3%程度となっており、まだまだ少ないのが現状です。

しかし、実は海外では多くの女性が利用しており、とてもポピュラーな薬でもあるんです。

では、どうして日本ではピルが普及していないのか、またどうして海外では普及しているのか、ピルの服用について細かく見ていきましょう。

この記事を見れば、きっとピルに対しての考え方も変わるはずです。

ピルが日本では普及していない理由

日本ではピルを約3%の人しか服用していないというデータがありますが、他の海外の国ではどうなのでしょうか。

主に服用率が高い国をピックアップしてみました。

  • チェコ 34.4%
  • フランス 33.1%
  • ドイツ 31.7%
  • ポルトガル 30.9%
  • ベルギー 29.8%
  • アイルランド 29.1%
  • カナダ 28.5%
  • 英国 26.1%
  • ノルウェー 25.6%
  • オーストラリア 22.0%

引用:避妊法2019(Contraceptive Use by Method 2019)

では、どうして日本ではあまり普及していないのか、その理由について紹介していきます。

ピルに対するイメージが悪い

まず第一に、ピルに対するイメージが悪いということがあります。

ピルの使用用途は複数あり、月経困難症の改善や、子宮内膜症の改善など、治療に使われることも多くあります。

一方、世間的にはどうしても避妊目的に使用しているという印象が強いです。

避妊目的に使用している=男性経験が多いというイメージを持つ人も多く、ピルのメリットを知っている人でも他人に悪く思われたくないということから、なかなかピルに手が出せない女性も多いと言います。

ピルの値段が高い

日本では、医師の処方箋がないとピルを購入できないということが薬事法で決まっており、薬局などでは購入することができません。

医師に処方してもらうため、診察も必要になるのでピルの代金とは別に診察費も必要になってきます。

ピルを使用する目的によっては保険が適用され、3割の負担で済むこともありますが、避妊目的の場合だと自由診療となり全額自己負担です。

また、取り扱うクリニックによっても値段がバラバラなので、一概には言えませんが毎月2,000円~3,000円はかかってくることになります。

海外では数百円で購入できる国もありますので、それに比べると日本では比較的高い値段でしか購入できないのもデメリットの1つです。

医師の処方箋が必要

先ほどもお伝えしたとおり、日本では医師の処方箋がないとピルを購入することができません。

海外では、普通に薬局で購入できる国もあります。

また、医師ではなく薬剤師から購入すれば手に入る国もありますので、日本に比べると手軽に購入できる印象です。

もちろん安全面を考慮すると日本の販売方法は安心ですので、特に長期間の利用を考えている人にとっては、医師に診てもらうことで安心して利用できるのではないでしょうか。

ピルの副作用が怖い

ピルの副作用が怖いという印象を持っている女性も多くいます。

ピルの副作用には頭痛・吐き気などマイナートラブル以外に、最も怖いと言われているのが血のかたまり(血栓)が血管に突然つまることで起きる「血栓症」です。

血栓症については、過去に低用量ピルの副作用である静脈血栓症による死亡例が報告されているため、更に怖い印象を持つ人が増えたのではないかと思います。

死亡例の報告された商品は、2010年11月の発売以来、推定で約18万7,000人の女性が使用しており、死亡例はそのうちの3例。

うち2例は、死亡前に血栓症が疑われる症状で医療機関を受診したにもかかわらず適切な診断・治療が行われていなかった可能性がある

引用:医学新聞『Medical Tribune』

これを見て、怖いと思う人もいるかもしれませんが、実は低用量ピルを服用していない女性の静脈血栓症発症のリスクは年間10,000人あたり1~5人はいると言われています。

それに対して、低用量ピルを服用している女性のリスクは年間10,000人あたり3~9人と報告されています。

また、妊娠中の静脈血栓症の発症頻度は年間10,000人あたり5~20人、分娩直後は40~65人と報告されておりますので、ピルを服用しているときの発症率はこれに比べてかなり低いことがわかります。

ピルが海外で普及している実例

ピルが海外で普及していることはわかりましたが、実際にはどのくらい普及しているのか細かく紹介していきます。

英国の場合

英国では、クリスマスと新年の休暇シーズンに、女性にモーニングアフター・ピル(事後避妊薬)を無料で配布するキャンペーンを実施したそうです。

事前に申し込めば、看護師から15分間の説明を受けたあと「避妊セット」を受け取れるもので、クリスマスと新年の薬局がお休みの期間に望まない妊娠が低下することを期待してとのことです。

フィンランドの場合

フィンランドは高福祉の国として有名ですが、2018年には25歳以下の若者たちに無料で避妊グッズを提供することが決まったそうです。

無料で提供される避妊グッズについては、避妊経口ピルだけでなく、避妊リング、ホルモンカプセル、子宮内避妊システム、皮膚パッチ剤、インプラントにコンドームなどと多岐にわたるものでした。

医師の診察は必要になり、ピルについては提供期間が1年間と決まっていますが、無料提供というのが大きいですよね。

手にしたいけど、値段が高くてなかなか手が出せなかった若者たちにとっては、とても良い試みだったかもしれません。

フランスの場合

2000年からは、「早期妊娠は学業の妨げとなり、社会の男女平等に影響する」として、中学校・高等学校の保健室でアフターピル(緊急避妊ピル)を提供するようになりました。

それでも、顔見知りの看護師に話したくないという生徒もいたため、2016年からは薬局で年齢証明さえすればアフターピルを無償でもらえるようになりました。

もともと1990年代に、欧州一のエイズ感染国だったという過去があるため、このような政策が始まった背景があるようですが、ピル購入の手軽さには驚きます。

ピルの悪いイメージを払拭して普及してほしい

日本で取り扱っているピルについては、安全面を考慮してちゃんと承認されたものだけが取り扱われているので、比較的安心して利用できます。

これまで見てきたように、海外では当たり前に使用されている商品です。

避妊という目的もそうですが、ピルを使用すれば生理痛や、出血量が多い悩みを劇的に改善できますので、快適な生活を送る手助けにもなります。

もちろん、定期的な診察や、体に異変があればすぐに病院へ行く必要がありますが、これに関してはピルだけでなくどの薬にも言えることですよね。

日本でも早くピルのメリットが普及することを願います。

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