今回の記事では月経カップをおりものに使うことについてのまとめです。
原則としておりものに使うのは避けるべきですが、その理由や月経カップを不衛生にすることのリスクなどについてもまとめていきます。
月経カップをおりものに使うのはNG
結論として月経カップをおりものに使うのは避けるようにしましょう。
基本的にメーカーの使用方法でもおりものへの使用は推奨されていません。
月経期間外の使用は無意識のうちに長時間利用にもつながりやすく、結果として感染症などのリスクを引き起こす可能性もあります。
また、おりものが多い場合は感染症などにかかっている可能性もあり、月経カップでの対策は症状を悪化される可能性も否定できません。
おりものの臭いが強いような場合は月経カップの使用自体を専門医に相談するよう推奨しているメーカーもあります。
おりものは子宮や腟からの分泌物や皮脂腺・汗腺などからの分泌液が混ざっているもので清潔なものではありません。月経カップを使用しておりものを体内にとどめておくのは少なからずリスクがあります。
特別な許可を得ているような場合を除き、基本的にはおりものシートなどで対策するのが良いでしょう。
月経カップをおりものに使った経験がある人は?
実際の月経カップ利用者を対象に、おりものに使った経験があるかアンケートを取った結果は以下のとおりです。(2022年1月クラウドソーシングにて実施のアンケート調査結果)
上記のようにおりもの対策として使ったことがある人は少数派であるものの一定数の人が「ある」という結果でした。
必ずしも高いリスクがあるわけでありませんが、月経カップを不衛生に使用すると後述のトキシックショック症候群の可能性もあります。
原則は生理期間の月経対策のみに使用するようにしましょう。
月経カップを不衛生に扱うリスク|最悪は死亡する可能性も?
月経カップの衛生面のリスクとして最も注意したいのが「トキシックショック症候群」です。
トキシックショック症候群は「非常に短い時間で重篤な病態を引き起こす敗血症の一種」です。
以下のような症状が複数現れる可能性があり、最終的に重篤な転帰となる可能性があります。
上記のような症状が複数みられた場合はすぐに医師の受診を受けるようにしましょう。
トキシックショック症候群は頻度としては非常に稀ですが、万が一起きてしまった場合は非常に重篤となる可能性があります。
近年の重篤な例では、フランスにおいて月経カップを長時間交換しなかった女性が両足を切断、両手もほとんどの関節を切断したという事例がありました(引用:COURRIER JAPON「月経カップのリスクを知ってください」)。
また、タンポンにも同様のリスクがありますがタンポンの長時間の使用では死亡した例も報告されています(引用:BuzzFeedNews「10代女性、修学旅行中にタンポンの長時間使用が原因で死亡」)。
ただし、繰り返しとなりますがトキシックショック症候群が起きる確率は非常に稀なものです。
規定の利用時間を守って使用していればまず問題ないため、あまり過敏にならず正しい使用方法を心がけましょう。
なお、月経カップを衛生的に使用するには正しい消毒や洗い方が重要です。消毒や洗い方については以下の記事でも詳しくまとめているので併せて参考にしてください。
月経カップでカンジダになる?
月経カップの使用でカンジダになりやすくなると言った明確な根拠はないようです。
使用時間を守って利用する分にはあまり心配ないでしょう。
月経カップで不妊になる?
月経カップで不妊になるといった話も特に根拠があるものではありません。
正しい利用をしていればまず心配はいらないでしょう。
月経カップ自体は不衛生ではない|トイレする時もそのまま?
月経カップの衛生面の気にする人も少なくありませんが、月経カップ自体は不衛生ではありません。
正しく使う分にはナプキンなどのデメリットである蒸れなどを防げるため、むしろ衛生的と考えることもできます。
トイレする時もそのまま?
月経カップはトイレをする時もそのまま使用できます。
月経カップを入れると膣内とは分かれているため直接は影響ありません。
ただし、他の生理用品を使用する時と同様、膣の周りを不衛生にしないように心がけるのが良いでしょう。
月経カップは清潔に使う前提で|面倒と思う人はやめたほうがいいかも
今回は月経カップをおりものに使う場合や不衛生にした時のリスクなどを確認していきました。
月経カップはメリットも多いですが、清潔に使うのが前提であり手入れをしなければならないデメリットもあります。
この手入れが面倒だと思う人は月経カップが合わない、やめたほうがいい場合もあります。
参考記事:月経カップはやめたほうがいい?実際のやめた理由やデメリット、合わない人など
月経カップ以外にも便利な生理用品は複数あるため、自分に最もあるものを選択するようにしましょう。
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