生理のときに経血が漏れてしまって、ショーツなどを汚してしまった経験がある女性は多いのではないでしょうか。
経血で汚れてしまったショーツを洗う場合、普通に洗濯しただけではしっかり落ちないこともあるため、漂白剤を使用して洗濯をしますよね。
漂白剤の中でも近年人気の「オキシクリーン」ですが、こちらは経血汚れを漂白するのに効果があるのでしょうか?
また、除菌の面からみても効果があるのか、時間が経ってからでも効果が期待できるのかなど、詳しく解説していきたいと思います。
オキシクリーンで血液は落ちる?
オキシクリーンは、酸素系漂白剤に分類される弱アルカリ性の商品ですので、酸性の性質を持つ油などの汚れに効果的です。
塩素系漂白剤と違って、色物の衣類にも使用できるなど、幅広く使用できることから人気の高い洗濯アイテムの1つです。
そんな高い洗浄力を持っているオキシクリーンなので、生理などの血液汚れにも高い洗浄能力を発揮します。
オキシクリーンは血液のようなたんぱく質の汚れに強いため、普通の洗剤ではなかなか落ちにくいような血液汚れに向いていると言えます。
結構な頻度でショーツやパジャマ、布団シーツなどを経血漏れで汚してしまう…という人は、オキシクリーンを1つ持っておけば活躍すること間違いなしです。
オキシクリーンで血液の落とし方とお湯の温度
では、実際にオキシクリーンを使って血液の汚れを落とすポイントについて見ていきましょう。
1時間程度浸けおきする
経血汚れは正直なかなか落ちにくいです。
そんな時は、オキシクリーンで浸けおきをするとより洗浄効果が増しますが、10分程度浸けおきしてもあまり効果がみられないケースもあるため、より効果を引き出したい場合は1時間程度を目安として浸けおきするのも良いでしょう。
オキシクリーンの説明として、「浸けおきは最大6時間以内」という表記がありますので、汚れがひどいからと言って、一晩中浸けおきして放置することは避けましょう。
それには以下のような理由があります。
- 衣類を痛めてしまう可能性がある
- ポリエステル素材の生地だと逆に汚れを吸収してしまう可能性がある
- 洗浄液に長時間浸けることでカビが生えてしまい衛生的に良くない
- プリントされているものは劣化する可能性がある
浸けおきは頑固な汚れを落とす際に非常に効果的ですが、衣類の生地によっては生地自体をダメにしてしまう可能性もあります。
浸けおきを行う場合は、タグに記載してある洗濯表示を確認して、洗濯をしても問題ない生地か事前に確認しておきましょう。
40℃程度のお湯を使う
オキシクリーンは、お湯を使った方がはるかに洗浄力が高くなります。
オキシクリーンで洗ったり浸けおきしても、なかなか汚れが落ちなかった場合、原因はお湯の温度にあるかもしれません。
オキシクリーンの推奨されている温度は40~60℃程度です。ただし、血液は50〜60℃で変性し衣類などから落ちにくくなる特徴もあります。
したがって、40℃程度のお湯を使うとオキシクリーンの洗浄力も引き出しつつ、血液の固着も防げるため、人肌程度の温度を心がけると良いでしょう。
オキシクリーンはマットレスやソファ、布団でも使える?
オキシクリーンは相性の悪い素材でなければマットレスやソファ、布団でも使用することができ、血液にも一定の効果が期待できます。
しかし、大きいものに対しては物理的に浸けおきが難しいケースもあります。布やタオルで軽く叩くようにして経血を取る方法もありますが効果が不十分な場合もあります。
マットレスやソファ、布団の場合はオキシクリーンを使う以外にもリンサークリーナーを使う、血液洗浄クリーナーを使う、クリーニングを利用するなどの方法もあります。これらについては以下の記事でもまとめているため参考にしてみてください。
マットレスの血の落とし方は?重曹やオキシクリーンでの取り方、時間が経った場合など
オキシクリーンで除菌はできる?
オキシクリーンは、酸素系漂白剤なので消臭だけでなく、過酸化水素による除菌効果も期待できます。
その除菌効果は、1時間以上浸けおきをするか、煮沸消毒をすることで発揮されます。
煮沸消毒の具体的な方法は以下の通りです。
煮沸を5分程度して火を止め、40℃から60 ℃になったらオキシクリーンを入れて 20分程度、オキシ漬けする。
経血汚れも落ちる上に、除菌もできるとなればかなり嬉しいアイテムですよね。
特にショーツなんかはデリケートな部分と直接触れるものでもありますので、経血で汚れてしまっても除菌ができるのであれば安心して使用することもできます。
細かい話をすると、オキシクリーンには日本版とアメリカ版があり、それぞれ成分が異なります。
日本版のオキシクリーンは主成分が過炭酸ナトリウムで水と炭酸ソーダと酸素に分解され、環境にも人にも優しい成分ですので、安全性の面からみて比較的安心と言えます。
しかし、アメリカ版のオキシクリーンには日本の主成分に加えて界面活性剤・蛍光増白剤・香料が含まれています。
肌がデリケートで、心配な場合は日本版のオキシクリーンを使用してみてはいかがでしょうか。
赤ちゃんの衣類にも使用できると言うので、その点でも安心ではないでしょうか。
オキシクリーンは時間の経った血液も落とせる?
経血汚れは時間が経つと落ちにくい性質があります。
それは、血液にはたんぱく質が含まれていて時間が経つことでそれが硬化してしまうことが原因です。
本来であれば、血液が固まってしまう前にせめて水洗いでもして応急措置をすることができれば、比較的汚れも落ちやすいのですが、場合によってはなかなかすぐに汚れ落としをできないこともありますよね。
時間の経った血液の汚れを落とすには、たんぱく質を分解することが重要になりす。
たんぱく質は酸性なので反対の性質を持つ「弱アルカリ性」の洗剤を使うことによって汚れを中和し、落ちやすくしてくれるのです。
このような理由から、「弱アルカリ性」のオキシクリーンは、時間の経った経血汚れにも効果が期待できると言えますね。
私自身、経血汚れには毎回オキシクリーンを使用していますが、夜睡眠中に経血漏れで汚してしまったシーツを、朝から洗濯する時間がなくて仕事から帰宅したあとにオキシクリーンで浸けおきをしてもキレイに落とすことができます。
もちろん、生地や経過した時間、汚れの程度によっても洗浄の結果に差がでてくると思いますが、経血汚れが落ちないかもしれないと諦める前に一度オキシクリーンでの洗浄は試してみる価値があると思いますよ。
オキシクリーンで血液を落とす際の注意点
実際にオキシクリーンを使って汚れを落とす場合の注意点をまとめてみました。
密閉容器で保管しない
酸素系洗剤であるオキシクリーンは、実は微量ではありますが酸素を発生させています。
そのため、密閉した容器に保存してしまうと、容器の中で酸素が満タンになってしまい中で圧力がかかり、最悪の場合容器を破損してしまうことも考えられるため注意が必要です。
実際、販売されているオキシクリーンの容器にはかなり小さく目視で確認するのが困難な程度の穴があいています。
オキシクリーンは詰め替え用も販売されていますが、密閉容器に入れ換えるのはやめて、専用の容器に入れ換えるようにしましょう。
素手で触るのは控える
オキシクリーンは弱アルカリ性の成分で洗浄力が高い分、素肌への刺激も強いです。
中には、オキシクリーンの入った洗浄水を素手で触ることで、手肌が荒れてしまう人もいますので、なるべく素手で触るのは控えた方が良いでしょう。
使用できない生地に注意
オキシクリーンは、革製品・ウール製品・シルク製品・麻製品など、基本的に水洗いできない生地には使用できません。
オキシクリーンを使用する際は、事前に洗濯タグをみて洗濯ができる生地かどうかチェックしてから使用してください。
血液がつかないようにするのも大事
今回はオキシクリーンを用いた血液の落とし方をまとめてきましたが、血液をなるべくつけないように対策することも重要です。
特に突然生理が来てしまい手持ちのナプキンもない、と言った場合などでも慌てず対処できることをやるようにしましょう。
例としてトイレットペーパーやハンカチ・タオル、おりものシートなどを代用品として使う方法のほか、予備ナプキンを常に携帯しておく、低用量ピルで生理日を把握しておく、などの方法もあります。
これらに関しては以下の記事でもまとめているため合わせて参考にしてみてください。
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