生理中は食欲も増して、体重が増加してしまうという悩みを持っている女性もいるのではないでしょうか。
- 生理中は体重が増加するのは普通なの?
- 生理中の体重増加は何キロくらいだったら問題ないの?
- 生理中に体重が増えるのは何かの病気の兆候?
といった不安や疑問について徹底解説していこうと思います。
生理中の体重増加は何キロくらいなら問題なし?
生理中に体重が増えるという女性は、平均的に1キロ前後増加する人が多いようです。
中には数日で2キロ以上増加するという人もいるようなので、1~2キロの範囲であれば十分増える可能性があると言えます。
このくらいの体重増加であれば、体が栄養を蓄えようとしているという正常な働きになりますので、心配する必要はありませんし、生理が始まりしばらくすると体重はもとに戻っていくことが多いです。
生理前だからといって、特にたくさん食べたわけではないのに体重が増加するというのは、普段より体がエネルギーを蓄えやすくなっている状態なので、体重が増加しても何ら心配することではありません。
どうしても生理前の体重増加が気になるという人は、一番栄養を蓄えやすい黄体期(排卵後から次の生理までの期間)に、普段より少しカロリーを抑えた野菜中心の食事などにすると体重増加を抑えられるかもしれません。
引用:Rakutenキレイナビ
生理中の体重増加はいつ戻る?
生理中に体重増加があっても女性の体では戻しやすい時期があります。
ホルモンバランスの関係上、生理終了から排卵までの1週間程度の期間は卵胞期に該当し女性の生理期間の中でも比較的痩せやすい時期と言えます。
生理中に体重増加があった場合で戻したい場合、この期間が戻るタイミングと言えます。
生理後のダイエットで何キロ痩せるかなどについては以下の記事で詳しくまとめているので併せて参考にしてみてください。
生理後ダイエットで何キロ痩せる?生理周期の特徴を把握して効果的な方法を
生理中の体重増加は普通?その仕組みについて
生理中に体重が増加しやすいのは、生理前から生理中にかけて活発になる女性ホルモンの分泌に秘密があります。
女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が大量に分泌されることで、体は妊娠初期と似た状態になり、栄養や水分を溜め込もうとして、体内の水分量が増えることで体重が重くなる、という仕組みです。
また、プロゲステロンは腸内運動にも影響を及ぼし、腸の働きを弱めることに加え、皮膚にも水分が溜まるため、腸内の皮膚がむくみとなって現れ、結果的に便秘気味になってしまう人もいます。
便秘になり、腸に便が溜まることで、体重増加に繋がるということも考えられます。
生理になると急に体重が増えるためビックリする女性もいると思いますが、脂肪分が増えて太ったわけではなく、ため込んだ水分や栄養分の重さ、ということになります。
なお、体重増加や便秘の他にもホルモンバランスに伴って色々な症状が出るケースもあります。眠気やむくみのほか、気分が落ち込んだりイライラなどの症状もよくみられます。
イライラなどはメンタル的なものでありますが、場合によっては家族などにも迷惑をかけてしまうケースがあるため、「一人の時間を増やす」や「ストレスを発散する」などの簡単な対処法はおすすめです。
生理中の体重増加は病気の可能性もあるの?
生理中の多少の体重変動であれば心配ありませんが、中には体重が増加することで考えられる病気の可能性もあります。
卵巣腫瘍
卵巣の中に腫瘍ができる病気で、液体や脂肪が溜まっている軟らかい腫瘍ができますが、多くは良性の腫瘍なことが多いです。
症状としては、生理痛の悪化、腰痛、便秘、頻尿、下腹部痛といったものがあり、実際に体重が増えたわけではないのに、お腹がぽっこりと膨らんで太ったように感じてしまうケースがあります。
治療は手術が原則で、採取した腫瘍が良性か悪性か調べた結果によってその後の治療も変わってきます。
早期発見であれば、様々な処置が可能なので、下腹部に違和感を感じるようなことがあれば、医療機関をすぐに受診してください。
子宮筋腫
子宮筋腫とは、子宮の筋肉にできる良性の腫瘍で、30代から閉経後の方に多く見られる疾患です。悪性の腫瘍ではないためガンに発展することはありません。
症状としては、過多月経、過長月経、生理痛、腹部腫瘤触知、貧血などがあります。
子宮筋腫を根本的に治す薬は今のところありませんので、多くは手術によって治療しますが、症状があまりない場合は、特に手術もせず経過観察を行って様子を見ていく流れが一般的です。
筋腫が大きいと、30㎝にもなる人もいるようで、そうすると下腹部がふくらんで見え、太ったと感じてしまうケースもあるようです。
甲状腺機能低下症
喉仏のすぐ下にある甲状腺と呼ばれる部分の働きが低下して、甲状腺ホルモンが不足することで様々な影響を及ぼす病気です。
甲状腺は脈拍数や体温、自律神経の働きを調節する役割をしていて、主に新陳代謝を調節する「甲状腺ホルモン」というホルモンをつくっています。
この甲状腺ホルモンの量が低下するのが甲状腺機能低下症で、体重増加も代表的な症状の1つですが、それ以外にも皮膚乾燥、無気力、食欲不振、記憶力低下、便秘などの症状がでることも少なくありません。
また、この甲状腺ホルモンは妊娠することや、妊娠を維持していくためにも重要なホルモンなので、甲状腺機能低下症は、月経異常や不妊だけでなく、流産・早産や妊娠高血圧症候群などにも深く関わってきます。
症状が軽度で一過性のものと診断されれば、特に治療の必要がないとされますが、症状が重い場合は投薬での治療が必要です。
生理や食事に関係なく体重が増加している場合は、医師に相談してみることをお勧めします。
多嚢胞性卵巣症候群
多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とは、卵巣で男性ホルモンがたくさん作られてしまう疾患で、卵胞が発育するのに時間がかかってしまい、結果的に排卵がしにくくなる症状が引き起こされます。
女性の20〜30人に1人の割合でみられ、症状としては月経周期が35日以上、または不規則、最悪の場合無月経になってしまうことの他に、ニキビ、多毛、肥満などが挙げられます。
基本的にはピルなどのホルモン療法が用いられることが多いですが、妊娠を希望する場合は排卵誘発剤も併用して利用することが多いです。
最近太ってきたと心配になると同時に、生理周期が異様に長かったり、または無月経の場合、多嚢胞性卵巣症候群の可能性も否定できないので、医療機関を受診してみてくださいね。
鬱病
鬱病により、自律神経が乱れることで過食になり体重増加に繋がる場合もあります。
また、すでにうつ病の治療をしている人は、うつ病の治療薬の副作用で体重が増加している可能性も否定できません。
生理期間中に精神的・身体的に不調が現れる症状をPMS(月経前症候群)といい、鬱病に似た症状が現れる場合もあります。
PMSが進行して精神的に重症な場合は、月経前不快気分障害(PMDD)と診断されます。
月経前不快気分障害(PMDD)の場合は、うつ病の一種なので婦人科ではなく精神科で治療を行います。
生理とうつ病はなんら関係がないようにも思えますが、実際にはうつ病に似た症状に悩まされている女性も多く存在します。
太ってきたことだけでなく、気分的にも落ち込んでしまったり身体的にも不調が現れている場合は、PMSやPMDDの可能性も否定できませんので、心配になった人は医療機関で相談してみるのも良いかもしれませんね。
生理中の体重増加は気にしすぎないように
生理中に体重が増加するのは、ほとんどの場合が特に問題がないケースが多いです。
女性の体の栄養を蓄えようとする仕組みが、結果的に一時的な体重増加を引き起こしているのですが、それが原因の場合、生理が終わると元に戻ることが多いです。
1番心配なのは生理や食事と関係なく体重が増加したり、体重増加以外の症状がみられる場合は、その他の病気を疑って医療機関へ相談してみてください。
体重が増えると気になる女性も多いかもしれませんが、女性にとってすごく自然な現象ですので、あまり気にしないというのもポイントですよ。
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